日 時:2015年10月17日(土) 開演:15:00(14:30開場)
場 所:神奈川県民ホール(小ホール)
“弦楽四重奏”という形式はハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンに始まりバルトーク、ショスタコーヴィチに至るまで多くの作曲家に愛されてきた編成です。私もこれまでに4曲の弦楽四重奏曲を作曲していますが、音楽の礎というか、和声的にも洗練されたこの編成が、作曲家の創作意欲をかきたてるのは間違いないでしょう。日本では少し地味な印象を持たれている方もいらっしゃるかもしれませんが、欧米では教育機関や芸術機関でのレジデンス活動を通してサポートされていて、まさに群雄割拠、さまざまなスタイルの弦楽四重奏団を楽しむことができます。
その中でもコンテンポラリーのフィールドで際立った活動を展開しているFLUX Quartetを日本のみなさまに紹介したい、という思いが実現したことは大きな喜びです。ニューヨーク・フィルのピアニストであるエリック・ヒューブナーが加わり、日本とアメリカの現代作品のなかでも特にチャレンジングなプログラムを組んでくれています。スタイリッシュで新鮮味に溢れた彼らの音楽が、日本の音楽シーンに刺激的な体験をもたらしてくれるのではないかと、今から楽しみにしています。
一柳慧(作曲家・ピアニスト)