没後20年 武満徹 オーケストラ・コンサート

日時:2016年10月13日(木)19:00
会場:東京オペラシティ・コンサートホール

20世紀の日本を代表する作曲家であり、東京オペラシティ文化財団の芸術監督(1995-1996/東京オペラシティ コンサートホール開館1997年の前年に逝去)をつとめた武満徹(1930.10.8-1996.2.20)の没後20年を記念し、特別演奏会を開催します。武満の盟友だった作曲家/指揮者のオリヴァー・ナッセンが自らプログラミング及びキャスティングを手掛け、1960年代の先鋭的なオーケストラ作品と、不協和音が後退し洗練度を増した円熟期の作品との対比をお聴きいただきます。
前半は、マイクロ・ポリフォニーによるトーン・クラスターが特徴的な作品で、パリのユネスコ/IMCの国際現代作曲会議最優秀作品賞を受賞し、東京オリンピックの記念演奏会で初演された《テクスチュアズ》、続いてシュールレアリスティックな大岡信の詩を無調的な旋律で歌うソプラノとオーケストラのための《環礁》。
後半は、17人の弦楽器奏者のための《地平線のドーリア》から。この作品は「ハーモニック・ピッチ」と呼ばれる8人のグループと、「エコー」と呼ばれる9人のグループが、それぞれ空間的な対話を行い、一瞬一瞬独特の色彩感が生まれる点が特徴です。そして《ノヴェンバー・ステップス》と同時期に書かれ、叙情的で流れるようなオーケストレーションが美しい《グリーン》、最後は19世紀アメリカの詩人、エミリ・ディキンソンの一節を副題とし、ドビュッシーへのオマージュとして書かれた《夢の引用 ─ Say sea, take me!》です。
武満没後20年の今、理想の出演陣によるオール武満プログラムにどうぞご期待ください。

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