20世紀の音楽の最高傑作の一つとされるエドガー・ヴァレーズ(1883-1965)の『イオニザシオン(電離)』(1931)。オリジナルは、37台のパーカッションを使用し13人の演奏家のために作曲されている。それまでの西洋音楽の概念を覆し音色とリズムによって音楽の構成を試みた打楽器のみの作品。
このCDに収録されているヴァージョンは、1976年にショルジュ・ヴァン・グシュト(ストラスブール・パーカッション・グループ)により、6人の演奏家のために編曲され、ヴァレーズ自身の許可も得ている。
1959年、ピエール・ブーレーズの『婚礼の顔』の演奏に必要な大規模な打楽器のために集められたことに始まり、1962年に結成された打楽器アンサンブルの草分的存在である「ストラスブール・パーカッション・グループ」。以後、多くの現代音楽の作曲家から次々と新作の演奏依頼を受け、その数は250を超えるという。現代音楽および打楽器界に大きな影響を与えたアンサンブル。
【収録曲】
1.イオニザシオン(1929/31) エドガー・ヴァレーズ
2.4つの舞踏のエチュード(1955) モーリス・オアナ
3.8つのインヴェンション 作品45(1962) ミロスラフ・カベラッチ
4.ペルファレッサ(1969) ヤニス・クセナキス
【演奏】
ストラスブール・パーカッション・グループ