ディアギレフ―― 芸術に捧げた生涯

シェング・スヘイエン 鈴木晶

バレエ・リュス(ロシア・バレエ団)を創設し『春の祭典』等。数々の傑作を生み出した、20世紀の芸術会において最も重要な人物の一人、セルゲイ・ディアギレフの評伝。

ロシアに生まれながら気質はコスモポリタンのセルゲイ・ディアギレフ。
バレエ・リュス(ロシア・バレエ団)を創立し、同時代の芸術そして後世すべてに深い刻印を残した。
ストラヴィンスキーに最初のバレエ曲を委嘱し『火の鳥』『ペトルーシュカ』『春の祭典』を生み出したのは勿論、ドビュッシー、ラヴェル、プロコフィエフらにバレエ曲を委嘱したのもディアギレフだ。

ピカソとマティスは彼のために舞台装置と衣装を手がけ、そしてフォーキン、ニジンスキー、マシン、ニジンスカ、バランシンに、バレエを根本から変えてしまうような傑作を振り付けさせた、人生を芸術に捧げた天才的興行師の生涯。


【目次】
はじめに――ヴェネツィアに死す
1 頭でっかち 1872-1880
2 啓蒙の成果 1879-1890
3 上がったり下がったり 1890-1891
4 学生時代/トルストイ訪問 1891-1893
5 学生時代/アレクサンドル・ブノワ 1890-1894
6「セルジュ・ディアギレフ美術館」/サンクトペテルブルク、   ローマ、ジェノヴァ、パリ 1894-1896
7 ペテン師にして誘惑者 1895-1898
8「計画なら売るほどある」 1897-1898
9「芸術世界」 1898-1900
10『シルヴィア』大失敗の顛末 1900-1902
11 総決算のとき 1902-1905
12「同性愛グループ」 1906-1907
13 ボリス皇帝とセルゲイ皇帝 1907-1908
14 バレエ・リュスの起源 1980-1909
15 バクストと誘惑の芸術 1909-1910
16 天才の出現 1910-1911
17『ペトルーシュカ』 1911-1912
18 スキャンダルへの前奏曲 1911-1912
19 危険な実験の年 1912-1913
20 問題山積の年 1913-1914
21「決然と、精力的にやろう」 1914-1915
22 革命のオンパレード 1915-1917
23 ヌーヴェリからの手紙 1917-1919
24 破滅寸前 1919-1922
25 モンテカルロからの命綱 1922-1924
26 ソ連の反撃 1924-1927
27 閉幕 1928-1929

単行本: 504ページ
出版社: みすず書房 (2012年)

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