各パートが際立ち美しく絡み合い原曲とは違った新たな輝きを放っている、シェーンベルクの『私的演奏協会』のために編曲されたドビュッシーの『牧神の午後への前奏曲』。
そして『私的演奏協会』で中心的なメンバーの1人であったマックス・レーガーの名作『ロマンティック組曲』では、シェーンベルクとルドルフ・コーリッシュが編曲をしている。
19世紀末、同時代の作品を丁寧に紹介する為にシェーンベルクとベルクが主催した『私的演奏協会』。交響曲や管弦楽曲は室内楽へ編曲され演奏されたが、その編曲が原曲の魅力をひきたてるようで素晴らしい。
演奏しているリノス・アンサンブルは、1977年に元バイエルン放送交響楽団の首席オーボエ奏者のクラウス・ベッカーが、ドイツの有名オーケストラの楽団員に声をかけて創設されたアンサンブル。シェーンベルクが19世紀末に主催した『私的演奏協会』のための編曲を取りあげ注目を集め、現在ではバッハから現代音楽まで多くのレパートリーを持っている。
【収録曲】
クロード・ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
アントン・ウェーベルン:管弦楽のための6つの小品 op.6
マックス・レーガー:ロマンティック組曲
アルノルト・シェーンベルク:6つのオーケストラ歌曲 op.8
【演奏】
リノス・アンサンブル