エリック・サティ覚え書

秋山邦晴

詩人であり音楽評論家であった著者の秋山邦晴氏は、あの「実験公房」の設立メンバーであり、なによりも武満徹を見いだしたり、いち早く海外の作曲家を紹介したり、戦後の音楽やアートの世界ではなくてはならない存在でした(1996年死去)。そしてエリック・サティの研究家としても日本では第一人者。多くの図版を収録し500ページにも及ぶ本書はサティ本の決定版。ドビュッシー、ジャン・コクトー、マルセル・デュシャン、マン・レイ、ピカソ等、サティ周辺の人物たちも多く登場し、図版と気難しくない文章のせいでものがたりのように読める一冊。

【目次】
サティにおけるユーモアの弁証法―その言葉と音楽の見えない方程式
音楽のなかの言葉―サティの隠された方程式への解読試考
右と左に見たもの(眼鏡なしで)の思想―またはダダのなかのサティとブルトン
音響測定家サティと光測写師マン・レイの出会い
エリック・サティと坂口安吾
エリック・サティ、人と作品
『健忘症患者の回想録』
サティ詩抄
メドゥーサの罠
サティ日記抄
サティ作品へのノート(ピアノ曲、その他の作品、劇音楽・舞踊・バレエ音楽、歌曲、家具の音楽)

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